テキストファイル編集なんて、標準の「メモ帳」ひとつあれば十分でしょ?
テキストファイルを仕事で扱う人にとって、ファイルの結合・分割・振分・比較といった編集作業が簡単にできたらいいな、と思ったことはありませんか?
僕は社内向け情報システム部員として、毎日5万件くらいのテキストファイルを扱っています。
毎日店舗からテキストファイル形式の取引データが送られてきて、これを基幹システムに取り込んでいます。
取り込むといってもこれらの作業は自動化されていて、あらかじめ組んだプログラムが夜中にバッチ処理で流れているので、僕の負担は特にありません。
しかし時折イレギュラーがあったり、データの調査依頼があったりして、テキストファイルを直接調べるようなお仕事が発生します。
こんな時には、複数のテキストファイルを結合して1ファイルにしたり、決められた行数で分割したり、ファイル内に特定の文字列がある行だけを抽出したり、2つのファイルの差分を比較したりしています。
これらの作業をするにあたり、極力手間をかけないようにするためのフリーソフトをご紹介します。
もちろんどれも無料で、しかも簡単に使えるソフトです。
あなたならどう処理していますか?
以前の僕と同じように、手作業でテキストファイルを編集していたり、目視でファイルの中身を確認して編集作業をしているようなら必見です。
テキストファイルの結合に便利なフリーソフト1選
テキストファイルの結合では、j-txtaddというフリーソフトを使用しています。
フリーソフトのダウンロードサイトVectorではWindows XP/2000/98用となっていますが、Windows10でも問題なく動作します。
使い方はとても簡単で、 結合したいファイルをドラック&ドロップするだけです。
結合する順番も簡単に入れ替えることができます。
結合完了後のメッセージのユルさもおすすめです。
例として、こんな3つのファイルを結合してみます。

j-txtaddを起動して、結合したいファイルをドラック&ドロップで放り込みます。
ファイルの結合順を変えたいときは、右側にある上下の矢印で入れ替えることが可能です。
この結合順の変更、非常に便利な機能です!

実行ボタンをクリックすると、保存するファイル名を聞いてきます。ここではABC.txtとして保存します。
ファイル出力完了のメッセージが少しユルくて不安になりますが、ちゃんと結合されていますのでご安心ください。

ちなみに同名のファイルが存在しているときは、もっとユルいメッセージが表示されます。
結果は以下のとおり、無事に結合されました。

テキストファイルを行数指定で分割するのに便利なフリーソフト1選
テキストファイルを行数指定で分割するのに便利なのは、Div8というフリーソフトです。
テキストファイルの分割をする際、指定したサイズで分割するソフトはたくさんありますが、行数を指定して分割するソフトは、実は意外と少ないです。
僕は仕事する中で、2万件近くのテキストファイルを5千件単位で分割してシステムに取り込む、などの作業をしているのですが、恥ずかしいことに最近まで手作業で分割していました。
面倒なのはもちろんのこと、何より作業ミスの心配があり、是非とも改善したいと考えていました。
しかしこのソフトに出会ったおかげで、作業効率がグンと上がりました。
例として、先ほど結合して作成したABC.txtを分割してみます。

Div8を起動して、分割元ファイルと分割先フォルダを選択し、分割する行数を指定します。

分割完了後の画面ですが、画面の一番下に、何行処理して何個のファイルに分割されたかが表示されます。

分割された各ファイルです。ABCのあとに連番が付きました。

テキストファイルを指定した文字列で振分けするのに便利なフリーソフト1選
これは比較的最近知った方法です。
数万行のテキストファイルの中から、特定の文字列を含む行だけを抽出したいとき、あなたならどう処理していますか?
以前の僕は、いったんエクセルに展開して、そこからソートやフィルタを駆使して抽出していました。
プログラム組んでしまえばいくらでも対応できるのですが、もっと手軽に簡単にできないかなぁと調べたところ、見つけました。
onigsed.exeというフリーソフトと、簡単なバッチ処理を作成するだけで実現できたので、皆さんに紹介します。
まずはonigsed.exeをダウンロードします。

次にダウンロードしたファイルを展開し、exeファイルをWindowsフォルダにコピーします。

ここで少しだけプログラミングが必要です。
下の例にあるように、振分条件(この場合「A」という文字があるかどうか)と、振分先のファイル名を指定します。

作成したバッチファイルを実行します。

振分結果は以下のようになります。

何万行もあるテキストファイルの場合でも、あっという間に振分完了します。
このテキストファイルの振分は本当に便利で、 このソフトのおかげで、かなりの作業効率化を実現することができました。
テキストファイルの比較に便利なフリーソフト1選
テキストファイルの比較でオススメなのは、DFというフリーソフトです。
これもVectorではWindows Me/2000/98/95用となっていますが、Windows10でも問題なく動作します。
というかWindows Meって懐かしいです・・・その存在さえ忘れていました。
比較したい2つのファイルをドラッグ&ドロップで放り込むだけで、ファイルの差分を解析し、表示してくれる優れたソフトです。
例として、以下の2つのファイルの差分を比較してみます。
パッと見た感じでは、どこが違うか分かりますか?

さっそくDFを起動して、比較したい2つのファイルを放り込みます。
色が付いた行が差分がある行となるのですが、どこが違うか気づきましたか?

色が付いた行をダブルクリックすると、詳細な差分を表示してくれます。
最後の1文字が違っているとの解析結果です。

この差分比較は、プログラム修正時の結果比較に効果を発揮します。
プログラム修正しても、修正に関係ない部分に影響が出ていないことを証明するエビデンス作成などに使用しています。
まとめ:テキストファイルの結合・分割・振分・比較に手間をかけてはいけません
- 結合にはj-txtadd
- 分割にはDiv8
- 振分にはonigsed.exe+バッチ
- 比較にはDF
ちょっとしたフリーソフトなのですが、上手く活用することにより、あなたの作業効率は飛躍的に向上します。

仕事は極力手間をかけずにラクしましょう。
おまけ:有料テキストエディタも少しだけ紹介
これまでフリーソフトを紹介しましたが、有料テキストエディタなら、さらなる作業効率化が見込めます。
日本で一番有名なテキストエディタの「秀丸」です。
バイナリファイルまで編集できる「MIFES」です。